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坊ちゃん 第六章 表紙の画像

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の1ページ目の一文 惚れるものがあったってマドンナぐらいなものだ。しかし教頭だけに野だよりむずかしい事を云う。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の2ページ目の一文 何でも山嵐がよくない奴だから用心しろと云うのらしい。それならそうとはっきり断言するがいい、男らしくもない。そうして、そんな悪るい教師なら、早く免職さしたらよかろう。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の3ページ目の一文 弱虫は親切なものだから、あの赤シャツも女のような親切ものなんだろう。親切は親切、声は声だから、声が気に入らないって、親切を無にしちゃ筋が違う。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の4ページ目の一文 しかし、あの山嵐が生徒を煽動するなんて、いたずらをしそうもないがな。一番人望のある教師だと云うから、やろうと思ったら大抵の事は出来るかも知れない

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の5ページ目の一文 山嵐もよっぽど話せない奴だな。ここへ来た時第一番に氷水を奢ったのは山嵐だ。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の6ページ目の一文 おれも今に返そうなどと他人がましい義理立てはしないつもりだ。こっちがこんな心配をすればするほど清の心を疑ぐるようなもので、清の美しい心にけちを付けると同じ事になる。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の7ページ目の一文 返さないのは清を踏みつけるのじゃない、清をおれの片破れと思うからだ。清と山嵐とはもとより比べ物にならない

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の8ページ目の一文 おれはこれでも山嵐に一銭五厘奮発させて、百万両より尊とい返礼をした気でいる。山嵐は難有いと思ってしかるべきだ。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の9ページ目の一文 うらなりが出て来る。漢学の先生が出て来る。野だが出て来る。しまいには赤シャツまで出て来たが山嵐の机の上は白墨が一本竪(たて)に寝ているだけで閑静なものだ。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の10ページ目の一文 山嵐が何とか云うだろうと思ったから、机の上へ置いてふうふう吹いてまた握った。ところへ赤シャツが来て昨日は失敬、迷惑でしたろうと云った

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の11ページ目の一文 すると赤シャツは山嵐の机の上へ肱を突いて、あの盤台面をおれの鼻の側面へ持って来たから、何をするかと思ったら、君昨日返りがけに船の中で話した事は、秘密にしてくれたまえ。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の12ページ目の一文 赤シャツも赤シャツだ。山嵐と名を指さないにしろ、あれほど推察の出来る謎をかけておきながら、今さらその謎を解いちゃ迷惑だとは教頭とも思えぬ無責任だ。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の13ページ目の一文 赤シャツは大いに狼狽して、君そんな無法な事をしちゃ困る。僕は堀田君の事について、別段君に何も明言した覚えはないんだから

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の14ページ目の一文 赤シャツはそれじゃ昨日の事は君の参考だけにとめて、口外してくれるなと汗をかいて依頼に及ぶから、よろしい、僕も困るんだが、そんなにあなたが迷惑ならよしましょうと受け合った。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の15ページ目の一文 文学士なんて、みんなあんな連中ならつまらんものだ。辻褄の合わない、論理に欠けた注文をして恬然としている。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の16ページ目の一文 やがて始業の喇叭(らっぱ)がなった。山嵐はとうとう出て来ない。仕方がないから、一銭五厘を机の上へ置いて教場へ出掛けた。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の17ページ目の一文 先達て通町で飲んだ氷水の代だと山嵐の前へ置くと、何を云ってるんだと笑いかけたが、おれが存外真面目でいるので、つまらない冗談をするなと銭をおれの机の上に掃き返した。おや山嵐の癖にどこまでも奢る気だな。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の18ページ目の一文 山嵐は冷然とおれの顔を見てふんと云った。赤シャツの依頼がなければ、ここで山嵐の卑劣をあばいて大喧嘩をしてやるんだが、口外しないと受け合ったんだから動きがとれない。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の19ページ目の一文 昨日あすこの亭主が来て君に出てもらいたいと云うから、その訳を聞いたら亭主の云うのはもっともだ。それでももう一応たしかめるつもりで今朝あすこへ寄って詳しい話を聞いてきたんだ。おれには山嵐の云う事が何の意味だか分らない。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の20ページ目の一文 君は乱暴であの下宿で持て余まされているんだ。いくら下宿の女房だって、下女たあ違うぜ。足を出して拭かせるなんて、威張り過ぎるさ

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の21ページ目の一文 拭かせたかどうだか知らないが、とにかく向うじゃ、君に困ってるんだ。下宿料の十円や十五円は懸物(かけもの)を一幅(いっぷく)売りゃ、すぐ浮いてくるって云ってたぜ

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の22ページ目の一文 山嵐もおれに劣らぬ肝癪(かんしゃく)持ちだから、負け嫌いな大きな声を出す。控所に居た連中は何事が始まったかと思って、みんな、おれと山嵐の方を見て、顋を長くしてぼんやりしている。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の23ページ目の一文 野だの干瓢(かんぴょう)づらを射貫いた時に、野だは突然真面目な顔をして、大いにつつしんだ。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の24ページ目の一文 会議というものは生れて始めてだからとんと容子が分らないが、職員が寄って、たかって自分勝手な説をたてて、それを校長が好い加減に纏めるのだろう。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の25ページ目の一文 そのテーブルの端に校長が坐って、校長の隣りに赤シャツが構える。あとは勝手次第に席に着くんだそうだが、体操の教師だけはいつも席末に謙遜するという話だ。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の26ページ目の一文 おれは様子が分らないから、博物の教師と漢学の教師の間へはいり込んだ。向うを見ると山嵐と野だが並んでる。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の27ページ目の一文 大抵お揃いでしょうかと校長が云うと、書記の川村と云うのが一つ二つと頭数を勘定してみる。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の28ページ目の一文 唐茄子のうらなり君が来ていない。おれとうらなり君とはどう云う宿世の因縁かしらないが、この人の顔を見て以来どうしても忘れられない。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の29ページ目の一文 おれは君子という言葉を書物の上で知ってるが、これは字引にあるばかりで、生きてるものではないと思ってたが、うらなり君に逢ってから始めて、やっぱり正体のある文字だと感心したくらいだ。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の30ページ目の一文 手持無沙汰なのは鉛筆の尻に着いている、護謨の頭でテーブルの上へしきりに何か書いている。野だは時々山嵐に話しかけるが、山嵐は一向応じない。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の31ページ目の一文 では会議を開きますと狸はまず書記の川村君に蒟蒻版(こんにゃくばん)を配布させる。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の32ページ目の一文 学校の職員や生徒に過失のあるのは、みんな自分の寡徳の致すところで、何か事件がある度に、自分はよくこれで校長が勤まるとひそかに慚愧の念に堪えん

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の33ページ目の一文 こう校長が何もかも責任を受けて、自分の咎だとか、不徳だとか云うくらいなら、生徒を処分するのは、やめにして、自分から先へ免職になったら、よさそうなもんだ。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の34ページ目の一文 もし山嵐が煽動したとすれば、生徒と山嵐を退治ればそれでたくさんだ。人の尻を自分で背負い込んで、おれの尻だ、おれの尻だと吹き散らかす奴が、どこの国にあるもんか

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の35ページ目の一文 漢学の先生は蒟蒻版を畳んだり、延ばしたりしてる。山嵐はまだおれの顔をにらめている。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の36ページ目の一文 縞のある絹ハンケチで顔をふきながら、何か云っている。あの手巾はきっとマドンナから巻き上げたに相違ない。男は白い麻を使うもんだ。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の37ページ目の一文 かつ少年血気のものであるから活気があふれて、善悪の考えはなく、半ば無意識にこんな悪戯をやる事はないとも限らん。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の38ページ目の一文 活気にみちて困るなら運動場へ出て相撲でも取るがいい、半ば無意識に床の中へバッタを入れられてたまるものか。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の39ページ目の一文 狸でも赤シャツでも人物から云うとおれよりも下等だが弁舌はなかなか達者だからまずい事を喋舌って揚足を取られちゃ面白くない。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の40ページ目の一文 野だの癖に意見を述べるなんて生意気だ。野だは例のへらへら調で「実に今回のバッタ事件及び咄喊事件は吾々心ある職員をして、ひそかに吾校将来の前途に危惧の念を抱かしむるに足る珍事であります

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の41ページ目の一文 野だの云う事は言語はあるが意味がない、漢語をのべつに陳列するぎりで訳が分らない。分ったのは徹頭徹尾賛成致しますと云う言葉だけだ。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の42ページ目の一文 やっぱり教頭のおっしゃる通り、寛な方に賛成しますと弱い事を云った。左隣の漢学は穏便説に賛成と云った。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の43ページ目の一文 忌々しい、大抵のものは赤シャツ党だ。こんな連中が寄り合って学校を立てていりゃ世話はない。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の44ページ目の一文 私は教頭及びその他諸君のお説には全然不同意であります。というものはこの事件はどの点から見ても、五十名の寄宿生が新来の教師某氏を軽侮してこれを翻弄しようとした所為とより外には認められんのであります。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の45ページ目の一文 教頭はその源因を教師の人物いかんにお求めになるようでありますが失礼ながらそれは失言かと思います。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の46ページ目の一文 何らの源因もないのに新来の先生を愚弄するような軽薄な生徒を寛仮しては学校の威信に関わる事と思います。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の47ページ目の一文 かかる弊風を杜絶するためにこそ吾々はこの学校に職を奉じているので、これを見逃がすくらいなら始めから教師にならん方がいいと思います。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の48ページ目の一文 赤シャツはまたパイプを拭き始めた。おれは何だか非常に嬉しかった。おれの云おうと思うところをおれの代りに山嵐がすっかり言ってくれたようなものだ。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の49ページ目の一文 自分が一校の留守番を引き受けながら、咎める者のないのを幸に、場所もあろうに温泉などへ入湯にいくなどと云うのは大きな失体である。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の50ページ目の一文 おれは何の気もなく、前の宿直が出あるいた事を知って、そんな習慣だと思って、つい温泉まで行ってしまったんだが、なるほどそう云われてみると、これはおれが悪るかった。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の51ページ目の一文 れから校長は、もう大抵ご意見もないようでありますから、よく考えた上で処分しましょうと云った。ついでだからその結果を云うと、寄宿生は一週間の禁足になった

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の52ページ目の一文 たとえば蕎麦屋だの、団子屋だのと云いかけたらまた一同が笑った。野だが山嵐を見て天麩羅と云って目くばせをしたが山嵐は取り合わなかった。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の53ページ目の一文 狸の云うことなんか、よく分らないが、蕎麦屋や団子屋へ行って、中学の教師が勤まらなくっちゃ、おれみたような食い心棒にゃ到底出来っ子ないと思った。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の54ページ目の一文 何か娯楽がないと、田舎へ来て狭い土地では到底暮せるものではない。それで釣に行くとか、文学書を読むとか、または新体詩や俳句を作るとか、何でも高尚な精神的娯楽を求めなくってはいけない

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の55ページ目の一文 下さらない娯楽を授けるより赤シャツの洗濯でもするがいい。あんまり腹が立ったから「マドンナに逢うのも精神的娯楽ですか」と聞いてやった。すると今度は誰も笑わない。

夏目漱石の坊ちゃん(第六章)の56ページ目の一文 赤シャツ自身は苦しそうに下を向いた。それ見ろ。利いたろう。ただ気の毒だったのはうらなり君で、おれが、こう云ったら蒼い顔をますます蒼くした。

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坊ちゃん

坊つちやん』(ぼっちゃん)は、夏目漱石による日本の中編小説。現代表記では『坊っちゃん』。 1906年(明治39年)、『ホトトギス』第九巻第七号(4月1日)の「附録」(別冊ではない)として発表。1907年(明治40年)1月1日発行の『鶉籠(ウズラカゴ)』(春陽堂刊)に収録された。その後は単独で単行本化されているものも多い。 登場する人物の描写が滑稽で、わんぱく坊主のいたずらあり、悪口雑言あり、暴力沙汰あり、痴情のもつれあり、義理人情ありと、他の漱石作品と比べて大衆的であり、漱石の小説の中で最も多くの人に愛読されている作品である。

あらすじ

親譲りの無鉄砲で子供の頃から損ばかりしている坊っちゃんは、家族から疎まれる少年期を過ごす。そんな中、下女のだけは坊っちゃんの曲がったことが大嫌いな性格を(褒められるのをお世辞だろうからと言われてもそれを)気に入り、可愛がってくれていた。

父親と死別後、兄から渡された600円(兄は同時に清に与えるようにと50円を渡した)を学費に東京の物理学校[1]に入学。卒業後8日目、母校の校長の誘いに「行きましょうと即席に返事をした」ことから四国の旧制中学校に数学の教師(月給40円)として赴任した。

そこで教頭の赤シャツ美術教師の野だいこ数学主任の山嵐英語教師のうらなりと出会う。

赴任先で蕎麦屋に入って、天麩羅を4杯頼んだこと、団子を2皿食べたこと、温泉の浴槽で遊泳したことを生徒から冷やかされ、初めての宿直の夜に寄宿生達から手ひどい嫌がらせを受ける。

[1]「坊っちゃん」が物理学校卒業という設定になっているのは、漱石自身が同校の設立者(東京物理学校維持同盟員)である桜井房記・中村恭平と親交が深かったほかに、当時の一般的イメージとして物理学校出身教員が高い評判を得ていたことも関係していると考えられている。

登場人物

坊っちゃん
本編の主人公。語り手で、一人称は地文では「おれ」。会話では目上の人物に対して「わたし」「ぼく」も使う。

清(きよ)
坊っちゃんの家の下女。明治維新で落ちぶれた身分のある家の出身。
家族に疎まれる坊っちゃんを庇い、可愛がっている。何かにつけて「あなたは真っ直ぐで、よいご気性だ」と褒め、坊っちゃん自身は「よい気性なら清以外のものも、もう少し善くしてくれるだろう」と思い、「おれは、お世辞は嫌(きらい)だ」と答えるが、「それだから好いご気性です」と笑顔で褒める。そんな清に対して坊っちゃんは、地文では「自分の力でおれを製造して誇っている様に見える。少々気味がわるかった。」としており、それ以降も清の言葉に「今から考えると馬鹿馬鹿しい」「教育のない婆さんだから仕方がない」などと辛辣に語っているが、松山に発つ際の別れ際には、涙を浮かべる清に対して、泣かなかったが「もう少しで泣くところであった」と記述があり、坊っちゃんが清を慕う気持ちもうかがえる。坊っちゃんは、その清から三円借りている(このくだりで、「今となっては十倍にして返してやりたくても返せない」との記述があり、清が既に亡くなっていることが示唆されている)が、それを「帰さない」まま任地へ行ってしまった。
長年仕えた坊っちゃんの家が人手に渡ってしまった後は、裁判所に勤める甥の家に世話になっていた。坊っちゃんが松山に赴任してからも気にかけており、他人にあだ名を付けたり、癇癪を起こさないよう手紙を通じて諫言している。


坊っちゃんの兄。 坊っちゃん曰く「いやに色が白い」顔立ちが特徴。実業家志望で英語を勉強していた。性格は坊っちゃん曰く「元来女の様な性分で、ずるい」ため坊っちゃんとは仲が良くないが、両親からは可愛がられていた。商業学校卒業後、家財のほとんどを叩き売って金に替え、坊っちゃんに六百円、清に五十円を渡して九州に赴いた後、坊っちゃんとは会っていない。

山嵐
数学の主任教師。名字は堀田。会津出身。 面構えは坊っちゃん曰く「比叡山の悪僧」。正義感の強い性格で生徒に人望がある。

野だいこ
画学教師。東京出身。赤シャツの腰巾着。名字は吉川。江戸っ子を自称しており、芸人ふうに「…でげす」(…です、の意)と言う。 気に入らないものに陰口を叩いたり、赤シャツなど上司におべっかを使うため、坊っちゃんからは初対面の時に「こんなのが江戸っ子なら、江戸には生まれたくないものだ」と苦々しく思われる。

うらなり
英語教師。名字は古賀。 お人好しで消極的な性格。青白いながらふくれた容姿の持ち主で、子供の頃に同じように青くふくれている人物について清から「あれはうらなりのとうなすばかり食べているからああなった」と聞いたことを思い出した坊っちゃんから「うらなり」と名づけられた。

狸(たぬき)
坊っちゃんの学校の校長。事なかれ主義の優柔不断な人物。奏任官待遇(第四章)。 一説には漱石の愛媛県尋常中学校教師赴任時代の校長だった住田昇がモデルの一人とされている。

赤シャツ
教頭。坊っちゃんの学校で唯一の帝大卒の文学士。 表向きは物腰柔らかく穏やかな口調だが陰湿な性格で、坊っちゃんと山嵐から毛嫌いされる。「赤はからだに薬になる」という理由で、通年フランネルの赤いシャツを着用している

生徒たち
坊っちゃんの学校の教え子。 新米教師である坊っちゃんの私生活を尾行してからかったり(第三章)、宿直中の坊っちゃんの蚊帳の中にイナゴを入れる(第四章)など手の込んだいたずらをするが、たびたびしらを切り坊っちゃんを怒らせる。

マドンナ
うらなりの婚約者だった令嬢。名字は遠山。マドンナは教師たちの間でのあだ名。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』坊つちやん(坊ちゃん) (夏目 漱石) 

夏目漱石

夏目 漱石(なつめ そうせき、1867年2月9日〈慶応3年1月5日〉 - 1916年〈大正5年〉12月9日)は、日本の教師・小説家・評論家・英文学者・俳人。本名は夏目 金之助(なつめ きんのすけ)。
俳号は愚陀仏。明治末期から大正初期にかけて活躍し、今日通用する言文一致の現代書き言葉を作った近代日本文学の文豪の一人。
代表作は『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『三四郎』『それから』『こゝろ』『明暗』など。明治の文豪として日本の千円紙幣の肖像にもなった。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』夏目漱石

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夏目漱石
小説作品



坊ちゃん(第一章)

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坊ちゃん(第二章)

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坊ちゃん(第七章)

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